2004-03-09 (Tue)
_ uim-primeのt-codeでxが使えない
以前に書いたuim-primeで「メ」が打てない問題だ が、その後uimのバージョンを上げても打てなかったので、ようやく調べ てみた。
どうも、uimのscm/prime.scmで
(define-key prime-prev-candidate-key? '("x" generic-prev-candidate-key?))
のように"x"が前候補の選択に割り当てられているせいで、"x"を使う文 字が入力できなくなってしまっているようだ。 たぶん、primeでt-code以外の入力方法(skkとか)を使っている人には問 題ないのだろう。
とりあえず、~/.uimに
(define-key prime-prev-candidate-key? 'generic-prev-candidate-key?)
のように書けば回避できるようだ。
やっぱりMLに入った方がいいかな。
2012-03-09 (Fri)
_ パターンマッチの構文
pattern-matchというライブラリで赤黒木を実装してみてパターンマッチの便利さを改めて実感したが、やはり言語レベルのサポートがあった方がよいと感じたので構文を考えてみた。
- 既存の構文の互換性は維持する。
- 新しい予約語を追加しない。
という方針を立てて考えると、case式を拡張するのがよさそうだ。
Haskellのcase式を参考にしてみよう。Haskellでは赤黒木のbalanceを以下のように書くことができる。
balance :: RB a -> a -> RB a -> RB a balance left key right = case (left, key, right) of ((T R a x b), y, (T R c z d)) -> T R (T B a x b) y (T B c z d) ((T R (T R a x b) y c), z, d) -> T R (T B a x b) y (T B c z d) ((T R a x (T R b y c)), z, d) -> T R (T B a x b) y (T B c z d) (a, x, (T R b y (T R c z d))) -> T R (T B a x b) y (T B c z d) (a, x, (T R (T R b y c) z d)) -> T R (T B a x b) y (T B c z d) (a, x, b) -> T B a x b
(a, x, b) -> T B a x bの部分はλ抽象に似ている(Haskellでは\x -> x + 1のようにRubyとは->の位置が違う点に注意)。
Rubyでもstabby lambda風の構文を導入してはどうだろうか。
def balance(left, key, right) case [left, key, right] -> [R[a, x, b], y, R[c, z, d]] { R[B[a, x, b], y, B[c, z, d]] } -> [R[R[a, x, b], y, c], z, d] { R[B[a, x, b], y, B[c, z, d]] } -> [R[a, x, R[b, y, c]], z, d] { R[B[a, x, b], y, B[c, z, d]] } -> [a, x, R[b, y, R[c, z, d]]] { R[B[a, x, b], y, B[c, z, d]] } -> [a, x, R[R[b, y, c], z, d]] { R[B[a, x, b], y, B[c, z, d]] } -> * { B[left, key, right] } end end
これなら新しい予約語は必要ないし、->の位置にwhenが来た場合は現状どおりの動作とすれば互換性の問題もない。 endと{}が混ざるのが気持ち悪ければ代りにdo endを使えばよい(stabby lambdaと同じ)。
あと、pattern-matchではextractというメソッドでオブジェクトを分解しているけど、ちょっと名前が一般的すぎる気がするのでdeconstructとかにした方がいい気がする。
_ Enumerable#lazy
yhara先生が提案していたEnumerable#lazyがtrunkに入ったので、喜び勇んで以下の例を試したのだが、なぜかぜんぜん返って来ない。
def pythagorean_triples (1..Float::INFINITY).lazy.flat_map {|z| (1..z).flat_map {|x| (x..z).select {|y| x**2 + y**2 == z**2 }.map {|y| [x, y, z] } } } end p pythagorean_triples.take(10)
確認したら、どうもEnumerable::Lazyはflat_mapをサポートしていないようだったので、適当に実装してtrunkにcommitしてやった。 こういうことができるのがRubyのいいところだ。というわけで無事動くようになった。
$ ruby-trunk t.rb [[3, 4, 5], [6, 8, 10], [5, 12, 13], [9, 12, 15], [8, 15, 17], [12, 16, 20], [7, 24, 25], [15, 20, 25], [10, 24, 26], [20, 21, 29]]
しかし、今のEnumerable::Lazy#flat_mapではブロックの値が配列であることを期待するので、以下のようなコードだと残念なことになってしまう。
$ cat t2.rb def pythagorean_triples (1..Float::INFINITY).lazy.flat_map {|z| (1..z).lazy.flat_map {|x| (x..z).lazy.select {|y| x**2 + y**2 == z**2 }.map {|y| [x, y, z] } } } end p pythagorean_triples.take(10) $ ruby-trunk t2.rb [#<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bd630>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bd4c8>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bd360>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bd1f8>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bd090>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bcf28>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bcdc0>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bcc58>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bcaf0>:each>, #<Enumerable::Lazy: #<Enumerator::Generator:0x214bc988>:each>]
eachでばらしてyieldするようにすればいいかなと思ったのだが、試しに実装したらSEGVしてしまったのでいつかリベンジしよう。
_ tkng [ うっ、1月ぐらいにskkライクなキーバインドは廃止した つもりだったんですが、xだけ残っちゃってたみたいです。 削..]
_ shugo [あ、バグだったんですね。 対応ありがとうございます。]